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トピックス

2021/10/27   新法・法改正・判例紹介トピックス   法改正  

共有物の変更や管理に関する新しい手続

1.問題点

例えば古い家を大幅にリフォームして(変更)、賃貸する(狭義の管理)というような場合、共有者全員の同意が必要です。普通の賃貸借ではなく3年以内の定期借家であっても、共有者の持分価格の過半数の同意は必要とされています。

このため、共有者の中に、所在が分からない人や、所在は分かっていても同意するかどうか確答してくれない人がいるような場合、空き家のままになってしまうことも少なくありません。

 

2.改正法施行前の制度

1)所在が分からない人について -不在者財産管理人の選任手続

現行法(令和3年9月8日時点)においては、共有者の中に所在が分からない人がいて、財産の管理や変更ができないようなときには、その人の代わりになる人を家庭裁判所で選任してもらう必要があります。「不在者財産管理人」といって、その名のとおり、不在者の代わりにその人の財産の管理等について判断する人のことです。

不在者財産管理人には、多くの場合弁護士等の専門職が選任されるところ、不在者本人の財産の中から十分に費用を出せることが明らかでない限りは、相当額の予納金を裁判所に納めなければなりません。

また、不在者財産管理人が管理するのは、特定の財産に限られず、不在者のあらゆる財産を含むため、管理人が財産の全体像を把握してから判断するまでに時間がかかることも少なくなく、使い勝手が悪い制度だという声も挙がっていました。

2)所在は分かっているが確答しない人について ―特段の制度なし

所在は分かっていても、手続に無関心で、同意するか否かを確答しないような人 については、「同意していない人」として数えられ、実際上不同意と同じように扱われてしまうという問題もありました。

 

3.改正法施行後の制度 ―新しい非訟手続

 ※非訟手続とは、訴訟手続(一般の方が「裁判」と聞いたときに思い浮かべるもの)ではない裁判所の手続のことです。

 

1)改正法の条文

新設

民法251条

2 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

 

民法252条

2 裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。

一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。

 

民法252条の2

2 共有物の管理者が共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有物の管理者の請求により、当該共有者以外の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

 

 

2)新設内容

ア.共有物の変更について

共有物の変更については、所在が分からない共有者がいる場合、裁判所から許可決定(共有物変更許可決定)をもらえば、その他の共有者(全員)の同意を得て変更を加えることができるようになりました(251条2項)。

つまり、裁判所の決定で、所在が分からない共有者を同意を得るべき母数から除外できるということです。

この申立ては、共有者だけでなく、共有持分価格の過半数で選任された管理者(管理会社等)も行うことができるとされました(252条の2第2項)。

なお、これにより変更を加える場合でも、例えば古い家をリフォームするにあたって、その家に抵当権を設定するようなことはできないとされています。なぜなら、抵当権の設定は、その家が処分される可能性を含むからです。

イ.共有物の管理について

共有物の管理については、変更の場合よりも緩やかで、所在が分からない共有者がいる場合に加えて、同意するか否か(賛否)を確答しない共有者がいる場合についても、裁判所からの決定(共有物管理許可決定)をもらえば、その他の共有者の持分価格の過半数の同意で、管理に関する事項を決定できるようになりました(252条2項)。

 

3)裁判所の決定が出るまでの流れ

①所在調査

少なくとも不動産登記や住民票による所在調査が必要とされています。

共有者が死亡している際には、相続人調査も必要です。

また、自ら調べるのはもちろん、連絡がとれる他の共有者に対しても、所在を知らないかどうか確認をします。

②所在が分かる共有者への催告

    所在が分かる共有者については、相当期間を定めて同意するか否かの確答を求める催告をします。

③共有物変更(又は管理)許可決定の申立て

所在調査の結果を含む必要書類を整えて、裁判所に申立てを行います。

管轄は、共有物の所在地の地方裁判所です(非訟事件手続法85条1項)。

申立てには、印紙代や公告費用が必要になりますが、不在者財産管理人の選任申立てに要するような予納金の納付は不要です。

④裁判所による公告(又は催告)

申立てを受けた裁判所は、所在調査が十分かどうか等の要件をチェックしたうえで、次の事項を公告します。

管理行為について、所在は分かっているけれども確答をしない共有者がいる場合には、同様の事項について、公告ではなく個別に催告をします。

    ・申立てがあったこと

・異議がある場合、一定の期間内(1か月以上の期間を裁判所が定めます。)にその旨を届け出るべきこと

・期間内に異議がなければ、許可決定の裁判をすること

⑤裁判所による許可決定

期間内に異議がなければ、裁判所による許可決定が出ます。

この決定は、所在が分からない人等について、同意を得るべき母数に入れない(その人を除外して他の共有者で決めてよい)ことを認めるものです。裁判所が代わりに同意してくれるわけではありませんので、特に管理行為について、持分価格の過半数を確保できたか確認するときには注意が必要です。

 

 

以上のような新たな非訟手続を通じて、これまで塩漬け状態になっていた共有物について、活用が進むことが期待されています。

もっとも、実際にこの申立てを行うにあたっては、所在調査等ご自身で行うのが難しいところもあるかと思いますので、お悩みの際には弁護士法人アステル法律事務所にご相談ください。

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