企業法務トピックス
2017/10/10 企業法務トピックス 消費者対応
ワンクリック請求と契約の効果(消費者向け)
1 ワンクリック請求とは
ワンクリック請求は、携帯電話やパソコンに届いたメールや、各種ウェブページ、ブログのトラックバックに記載されているURLを一度クリックしてアクセスしただけで、有料サービスの登録がされたという画面表示がなされ、代金を請求されるという架空請求のケースです。
2 ワンクリック請求では契約成立しない
クリックした途端代金を請求されるなどの「ワンクリック請求」については、そもそも申込みとなることを明示せずにクリックを誘引する場合などが多く、契約の内容を示しておらず、そもそも契約の「申込み」に該当しません。
したがって、契約成立のための「申込み」もそれに対する「承諾」も存在しないので、契約が成立することはなく、請求に応じる義務はありません。
3 錯誤無効の主張も可能
また、申込者に、契約の内容の勘違い(錯誤)がある場合は、錯誤による無効を主張することが出来ます。本来、申込者に重大な過失がある場合には、錯誤無効を主張することが出来ませんが、ワンクリック請求のように、申込者が錯誤に陥ることを意図していたような場合は、法律上保護する必要がないので、申込者に重大な過失があったとしても錯誤無効が主張できる可能性が高いと思われます。
なお、別記事でも取り上げたとおり、電子商取引に該当する場合は、このようなワンクリック請求では、申込内容の確認措置が取られていないことになるので、消費者側の重過失の有無にかかわらず、錯誤無効を主張することも可能です(電子消費者契約法3条)。
いずれにせよ、業者からの請求に安易に応じないことが大切です。
お困りの際は、弁護士法人アステル法律事務所へご相談ください
Contact usお問い合わせ・法律相談のご予約
法的な問題でお困りの方は
まずは弁護士法人アステル法律事務所へご相談ください!
tel.0120-94くよくよ-74なし55GO! GO!
tel.0120-94-7455くよくよなしGO! GO!
受付時間/平日9:00〜17:00