熊本では誰もが聞いたことのあるあの歌のコマーシャルが復活したそうで、最近よく耳にするようになりましたね。熊本では特になじみ深く、家庭の食卓になくてはならない存在の味噌や醤油をはじめ、飲食店やホテル等にも様々な商品を展開されている山内本店様ですが、他社に負けない強みやこだわりはありますか？

ポイントは三つあります。「歴史」、「技術」、「作り手」です。
山内本店の創業は現存する資料・史実より、1751年（宝暦元年）に梅屋をはじめた初代「定七」としており、その後269年という歴史を積み重ねてきました。
その歴史の中で培われた技術が評価され、農林水産大臣賞や総合食料局長賞等を多数受賞させていただいています。
そして「現代の名工」永田富浩が開発した厚生労働大臣認定の「まぼろしの味噌」。これは当社の看板商品です。ずっと地場でやっていた当社が、この「まぼろしの味噌」で全国展開しました。現在では高級味噌ブランドとして全国の百貨店で好評いただき、芸能人も御用達です。先日の読売新聞首都圏版では、みそソムリエがおすすめする味噌全国NO．1としてご紹介いただきました。

海外にも展開されているそうですね。

アメリカ、シンガポール、イタリアに展開しています。問屋さんの海外事業部と提携して、大型スーパー等でお寿司と一緒に当社の小袋のお醤油を置いてもらったり、ANAのファーストクラスの機内食で「まぼろしの味噌」を使った味噌汁を出したりしています。海外でも日本食は人気で、高い評価をいただいています。

山内社長は10代目ということですが、社長の代を継がれたときはどのようなお気持ちでしたか？また、長い歴史の中で、代々受け継がれている信念などはございますか？

私が社長に就任したのは2011年で、東日本大震災のあった年でした。東日本にも商品を卸しているところがありますから、やはり影響があり、大変だったなぁという印象ですね。また、熊本地震もありましたし、その時には工場内の樽が倒れたりなどの被害がありました。
私の代だけでなく、危機は幾度となくあったのですが、先ほどの三つのポイント「歴史」、「技術」、「作り手」にこだわって、それをストーリーとして伝えながら、熊本から全国、さらに海外へと展開し、インターネットでの販売等へも力を入れてきました。
私の曽祖父から受け継いでいる言葉に、「買う人の気持でつくれ 良い商品」というものがあります。戦時中や戦後、味噌等は配給でしたから、人々は商品を選ぶ余地はありませんでした。中にはひどい品質のものもあったようです。そのような歴史を経験した当社は、品質管理にこだわり、多くの人に愛される商品づくりをすることが信念となっています。

当事務所と顧問契約をされたきっかけについてお聞かせください。

経営者の集まる会で下山弁護士と知り合い、仲良くなったことがきっかけです。下山弁護士はとても親しみやすく、仕事には真摯に向き合ってくれますから、困ったときにはお願いしたいと思いました。
また、アステルには弁護士が複数人在籍しており、様々な分野のエキスパートがいて心強いです。会社の相談だけでなく従業員個人の相談にも乗っていただいています。

顧問契約をしていただく前は、どのような問題を抱えていらっしゃいましたか？

問題は色々とありましたが、多かったのは契約関係ですかね。色んな会社さんと取引する際の契約で、契約内容は先方から言われるがままだったり、こちらの言い分をうまく通してもらえなかったりしたことがありました。
顧問をお願いしてからは、契約書の内容を精査してもらえて助かっています。
今度そういった内容でまた相談したいと思っている件がありますので、お願いしますね。

今後、当事務所に対して期待していることはございますか？

アステルは熊本城が見えるとても眺めのいい立地にある事務所ですから、事務所でお花見をしてみたいですね（笑）。
あとは、ニュースレターやセミナー等での情報提供は大変参考になるので、今後も期待しています。特に、労務関係のお話は私だけでなく、従業員にもぜひ聞かせたいなと思います。講師派遣等もぜひ検討したいと思っています。